2012年9月号特集 佐賀に音楽があふれる秋
芸術の秋―。今回の特集は「音楽」にフォーカスをあて、MOTEMOTEさが注目の
イベントをディープに紹介する。まず最大の注目は、佐賀では6年ぶりとなる
本格オペラ公演「トスカ」。イタリアの作曲家・プッチーニの名作を実力派の呼び声高い
バーテン市劇場(オーストリア)が上演する。その見どころから、物語の背景、そして
楽しみ方までを佐賀市文化会館の大嶋公子館長と中尾清一郎・佐賀新聞文化センター社長に語ってもらった。
クラシックは敷居は高い、と思っていた人もこれを読んで観劇すれば、楽しめること間違いなしだ。
9月1日には初めての試みとなる「佐賀新聞文化センターピアノコンクール」の予選が
開催される。来年1月の本選へ向けて日ごろ磨いた美しい旋律を奏で合う。そんな参加者へ向け、
本選ピアニスト審査員で、日本を代表するピアニスト・横山幸雄さんからメッセージをもらった。
秋の吉野ケ里を盛り上げる「ナイスタイム野外音楽祭」。今年は10周年を迎え、同音楽祭を愛する
ゲストが勢ぞろいする。ヒップホップからロック、レゲエまで。思い思いのゆっくりしたペースで
楽しんでほしい。
鄙びた温泉地が銀幕の夢に酔う「古湯映画祭」は29回目。今年は仲代達矢さんの作品を
フューチャーする。その他「SR サイタマノラッパー」シリーズで知られる入江悠監督の作品も上映。
スクリーンから響く、地方の若者の現実を突きつけるラップが、秋の温泉地に突き刺さる。
ほとんどの人にとって、音楽は生活に直結したものではないかもしれない。だからこそ、たまには、
ふっと空を見上げるように、難しいことを考えずに音の洪水に身を浸してみてはどうだろう。
いままで見えなかったもの、聞こえなかった声の存在に気づくことができるかもしれない。